複雑な思いの日々

善人の死から6週間が経過してしまった。

その間、私は壊れそうになる心を必死になって抑えてきた。

仕事場ではネガティブにならぬ様、上を向き、明るく振舞う事で

自分を固持しようと務めていた様にも見えた。

こぼれ落ちる泪を何度止めた事か、

善人の事は考えずにいこう、そう思った事も度々あった。

あの子はもうこの世にはいないんだよ~

早く忘れないといけないんだと自分に何度も言い聞かせ様とした。

そんなある日、私はその苦しさから

もう~はやく忘れてしまいたいよ~

とつい口から出てしまった。

その時です、

日々行く喫茶店のママさんからこう云われた・・・

それは一生、無理です・・・

だって~あまのさんの子供なんでしょ・・・

そう云われた瞬間、胸のつかえていた物が取れた様に思えた。

苦労をかけた子供なんだからそんなの忘れられる筈がない!

それだったら忘れんともっと思いだしてあげようと私の心は切り替わった。


そんな時、もう一人の女性からもこんな事を教わった。

何故(?_?) 忘れようとするの?

なぜ、がまんするの???

泣きたければ、泣けばいいんじゃない・・・

我慢すれば、するほど辛くなるから~

そう云われた。

何か、私の胸中を見抜かれた言葉の様に思えた。

この女性、ちょっと訳ありの娘だった・・・

それは彼が亡くなる2週間前に元嫁からうつ病を告げられた時、

何故か、私はこの女性の事が気になった。

何故かは、分からない?

ただのインスピレーションに過ぎなかったのかも知れない。

店のお客様だけであって私は深くは知らなかったし、

彼女もまた私の事を知らない。

ただ彼女だったら何故か息子の鬱を和らいで貰えそうに思えた。

そこに共通したのは、ただ彼女がTATOOを入れている事にすぎなかった。

なぜ、息子も刺青を入れたのかそれは私には理解できる範囲をこえていた。

しかし彼女ならそれを見つけてくれるかも知れないと

私はそう考えていたのかも知れません。

でも現実にそんなお願いなどできる事わけなどなかった。

当然の事である。

お願い出来ないままに彼は逝ってしまった。

そんな話しを彼女が店に来た時にしてしまった。

私のブログも見せ、善人の写真も刺青も見せた。

彼女は息子よりかなり若いが苦労はしていたせいか、

息子の心境が分かる様だった。

それだけでも私にはずいぶん救いになった。

そこには私達には想像もできない格闘がお互い合ったに違いない。

それは墨を入れた者しか分からない心の傷なのかも知れない。

思いだしたくない過去を私は彼女に思いださせてしまった。

彼女はその時、善兄ぃさんはきっとお父さんが好きだよ!

だから善兄ぃさんの分まで強く生きなきゃー。

そんな事まで云ってくれた。



あと一週間で四十九日を向かえる。

彼の形見は何も貰えなかったけど、私の心の中にいます。

それでいいんだと私は納得した。

四十九日が終わると彼の遺骨は天王寺の一心寺に納骨すると云っていた。

そこでやっと私は彼に逢う事ができる。

その時は、がまんせんと泣きますょ!

つづき