懲りない奴

神様が出したあまりにも大きな代償に
私はそれを分かりさえしていなかったかも知れない。

現実の出来事に怯え震えてもそれが何を意味していたのか?
当時の私にはそれを本当に理解できていなかったようだ。

頭を丸め、髪を剃ってもそれは懺悔にもなっていない。
自分自身を救う為の手段でしかない様に私は映った。

(それはあとになって分かる事である。)

それが証拠に
彼女との縁も切れなかった。


四十九日も終わり、少し落ち着きを取り戻したが
病院にいる母には、まだ父の死を私はげていなかった。

それはどう告げたらいいのやら、迷っていた。

母の頭がまだ正常でないせいもあるが、切り出す勇気もなかった。

たまに母が正気のような時、『お父さんはどうしたの?』と聞かれる。

私は『今、風邪をひいているかられない。』
と云うと母はそれで納得した

そしてそれ以上も聞かない

私はそんな中途半端
なやり方を繰り返していた。

でもその中途半端なやり方は母だけではなかった。

あの女性にも同じ事をしていたのだ。

彼女には父がくなってから何の連絡もしていない。

自分だけがれようと決断しただけで、
彼女にも伝えていない

事情が事情だけに云わなくても彼女は分かるだろうと私は思ってしまった。

女性の心がまるで見えていなかったのでしょうね。
私はこのままってれようとしていた。
勝手な考え方だった。

父を死なせたのはこの事だと
私は思っていただけに別れるしかないと思っていた。

そしてもう一度、妻とやりそうとまで考えた。
でもそれがその時の本音だったのかも知れません。

彼女との沈黙
日々が続きました。

スキンヘッドにした頭の毛が五分ぐらいびた頃、
彼女の友人から一本の電話があった。

してんのよぉー』

『彼女、可哀想に毎日いているよー』

『わたし、友人としてそんなの見ていられない。』

『彼女にって話しだけでもしてあげてよー』


切々とお願いされたのだ。

彼女の気持ちも分かるだけに会わなければならない。
私は別れを告るべく彼女の家へ行った。

でも
れを切り出す事ができない。

でもこの状況なら云わなくても分かるだろうと
私はタカを括っていたようだ。
それが大間違いでした。

(やはり私の考えは甘いですね~)

それを感じ取ったのか、彼女の方からきついてきた。

私の一番い、最悪のパターンになった。

彼女は葬儀にも出席できない、日陰のおんなを今回味わい
さを狂うほど味わい耐えていたようだ。

そんな思いを聞かかされた時、私の決意はもろくもれた。

死んでしまった人をいつまでもやんでいてもらない、
それよりもこれほど私を愛し、
しんでくれた人の方が大事だと思えたのである。

もうにはせないと決意し、
私は苦渋選択をその時にしたのです。

そしてった。

あんな恐怖を体験させた妻には悪いと思ったが、
ここまで壊れてしまった夫婦溝は
もう私にはめることはできないと決めつけ、
全てを放げ楽な道を選んでしまった。

本当にりないなんですね。

そして三ヵ月後には妻と別居してしまい、
その半年後には店も売却し
正式に離婚届けまで私は提出した。

芸能人しか出来ないと思っていた離婚。
それを初めて体験し、これで私の人生観も変わった。

でも自分自身離婚など決して良いとは思ってはいなかったはず。

こうなるべきしてなったとしか捉える事ができず、
別れる妻には本当に申し訳なかった。

自己破産はしたけど、
500万円の手形だけを何とか工面し妻に渡す事は出来た。
これが私に出来た妻への精一杯のお詫びだった。

借金だけを残し丸裸
になった私は
その後、彼女の家にがりんだ。

そんな私を向かい入れた彼女も立派だったのかも
分かりませんがね~?

苦渋
の決断が良いのか悪いのかは神様のみが知る事でした。

二度ある事は三度ある、
この格言さえ私は知らなかったのでしょう。

[宿命]
ってなんなんですか?

 ってまれたんじゃなくて私は自分で作ったのかも知れない。

自分を見ていると何故かそんな気がした。

その一つに父が死んでから私はこんな事をしてしまった。

家に長年祭っていた天理教の神殿を
私は河原に持って行き、焼いてしまった事だ。

天野家の財産をすべて食い潰した上、
神殿まで焼いた罪はこれから私に襲いかかるのかも知れない。

でも罰は受けますが、後悔はしてない。

財産を食ったのは若気の至りであり、その分勉強はした。

神殿を燃やしたのは、
育ての両親があれほど一生懸命天理教に尽くしてきたのに、

その結末がこれかよー!

と父が自殺した時、切々に思った。

神様が本当に居るのなら、
あの心のやさしい母をこれほど苦しめるはずはない。

その上、さみしく自らの命を絶った父。

これが神様の仕打ちなら
私はなんぼでも受けてやると決意し焼いた。

だから後悔はしていないし、これからもしない。

でもネ、私の生きざまを見ていると、
ナンカ罰が当っているのかもしんないネ?


そして私はこれから、色んな事がぶつかって行くのです。

宿命ではなく、試練として・・・

づづく